SUBCELLULAR IN VIVO IMAGING: THE NEW CELL BIOLOGY
-亜細胞レベルのin vivoイメージング:新しい細胞生物学-
ロバート・ホフマンら
(アンチキャンサー社・カリフォルニア大学サンディエゴ校医学部外科学科)
腫瘍細胞の亜細胞レベルの『in vivoイメージング技術』を開発するために、RFPを細胞質で、GFP(ヒストンH2B-GFP)を核で発現させたdual
color細胞を作成した。これによって、細胞全体の活動が生きたdual-color細胞の中でリアルタイムでイメージングできるようになった(Cancer
Research 64, 4251-4256, 2004)。
マクロとミクロの光学機器を併せ持つ非常に高感度の小動物イメージングシステムであるOlympus
OV100を使うことによって、生きたマウスで腫瘍細胞の増殖、変形、移動、血管脱出、アポトーシスなどの亜細胞レベルのリアルタイムイメージングのできる技術を開発してきた(Cancer
Research 65, 4246-4252, 2005;
Cancer Research 66, 4208-4214, 2006)。また、リンパ系を移動する腫瘍細胞をリアルタイムでイメージングすることに成功した(Cancer
Research 67, 8223-8228, 2007)。肺への腫瘍細胞の接種をリアルタイムで観察するために、マウスの胸壁を切開し挿管によって適当な頻度で空気を送った。Dual
color標識したヒト繊維肉腫細胞(細胞質をRFPで、核をGFPで標識)を尾静脈から注入し、OV100を使って肺を観察した。腫瘍細胞は細胞注入直後から肺に蓄積した。これらの細胞は2-10細胞の塞栓を形成し、肺の毛細血管で拘束された(Hayashi,
K and Hoffman R.M. unpublished data)。更に、生きたマウスを使って、リアルタイムで、且つ細胞レベルで、薬剤の応答のみならず、腫瘍の微小環境下での腫瘍細胞と間質細胞の相互作用を非侵襲的にイメージングするために、我々はイメージング可能なthree
colorモデルを開発した。GFPを発現している間質細胞と相互作用しているdual
color標識した腫瘍細胞の全身イメージングには、非常に精密な対物レンズを装着したOlympus
IV100 レーザー走査顕微鏡を使用した。この新しいモデルシステムは生きた動物体内での安定した腫瘍細胞の細胞および亜細胞レベルのイメージングを可能にした(Cancer
Research 67, 5195-5199, 2007)。In vivo腫瘍生物学の新たな見識と新薬の発見につながるこれらのイメージング技術は、新しい抗がん剤開発のための目に見える目標を提供するものである。///